2007年(平成19年)のブログ「歌舞伎素人講釈」記事
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2007/1/1
明けましておめでとうございます。「歌舞伎素人講釈」も七年目に入ります。よろしくご贔屓にお願いします。サイトの「雑談」では「コア・イメージで考える」ということを少し考えます。
2007/1/3
昨日の歌舞伎座初日のテレビ中継を見ました。勘三郎の「鏡獅子」の後シテ、元気は良いけれど・なにせ初日でテレビも入るし力入り過ぎたかな・動きがちょっと粗い感じがしましたね。形をしっかりとって欲しいですね。もう少し日が経てば練れてくるでしょうから期待いたしましょうか。
2007/1/4
本年のニューイヤーコンサートはメータの指揮で安心して聞けました。ところでもう来年の話題で恐縮ですが、2008年の指揮者はフランスのジョルジュ・プレートルと発表されましたが、これは意表を突いたノミネートでしたね。これも楽しみです。
2007/1/5
いやはや新年早々パソコンがトラブルで・元の環境に戻すのに苦労しましたが、どうやら原稿の方は無事で・予定通り7日にメルマガ第196号を発行できるようになりました。あまりそんなこと考えてなかったけれど・やはりバックアップは定期的に取っておく必要があると痛感いたしました。
2007/1/6
「金閣寺」で金閣寺の屋台がセリで上下する場面ですが・この場面は歌舞伎より文楽の舞台の方が数段面白いと思いますねえ。原作の文楽は明らかに歌舞伎を意識しているのですが・歌舞伎の舞台面だとリアルと言うよりも・何だか隙間を感じてしまいます。とは言え今月の歌舞伎座夜の部の舞台は顔触れも揃っていますし、期待したいところです。
2007/1/8
三谷幸喜氏の二人芝居「笑の大学」が英国で三月から「The Last Laugh」の題名で翻訳・翻案されて上演されるのだそうな。舞台設定は日本のままで英国の俳優さんが日本人を演じるそうです。いや、大したものです。成功を祈りたいですね。ロンドンの観客はどんな反応をするのでしょうかね。
2007/1/11
2月歌舞伎座は昨年暮れの国立の「元禄忠臣蔵」の向こうを張ってなのか(?)「仮名手本忠臣蔵」の通しだそうです。幹部級が脂の乗り切ったところで・まずは平成の忠臣蔵・中間決算ということでしょう。「進物場」が出るのはほんとに久しぶりのことじゃないかと思います。これがあると「喧嘩場」がよく分かりますね。
2007/1/13
本日は国立能楽堂で狂言「箕被(みかづき)」と謡曲「胡蝶」を見てきました。「胡蝶」は筋の起伏はあまりないですが・幻想的で美しいお能ですね。
2007/1/14
本日はNHKハイビジョン特番で「玉三郎・歌舞伎のなかの女のすべて」というのをやってたんですね。うっかりして見るのを忘れましたが(まあ内容は大体察しつきますけどね)、それにしてもこういう特番が出来るのも玉三郎という役者の・時代を超えたところの魅力によるものでしょう。しかし、歌舞伎の女形への世間の見方はこの半世紀で180度変わりましたねえ。
2007/1/16
本日は1957年1月16日に亡くなりましたイタリアの名指揮者アルトゥーロ・トスカニーニの50年目の命日です。本サイト別室をご覧になってお分かりの通り、トスカニーニは吉之助にとっては別格の指揮者であります。
2007/1/18
英国で最も権威がある演劇賞とされるローレンス・オリビエ賞の「新舞踊創作部門」の候補作に歌舞伎の市川海老蔵一座の昨年5月末のロンドン公演がノミネートされたそうです。「新舞踊創作部門」(!?)というのが面白いところですが、向こうの感覚だとそういうことになるのでしょうね。受賞なるか?
2007/1/20
サイトに来月24日(土)の第7回・「歌舞伎素人講釈・公開講座」の案内を掲載しました。今回は「急き立てる」というイメージを軸にして・歌舞伎の台詞回しのフォルムについて考えるという趣向であります。
2007/1/23
歌舞伎座は2月「忠臣蔵」通しの次は・3月「義経千本桜」通しだそうです。そうなると多分「菅原」通しもやるつもりなのでしょう。ともあれこの時期に三大丸本歌舞伎を総ざらえしておくことは意義があることと思います。
2007/1/26
雑誌「演劇界」が3月下旬発行の5月号で休刊だそうで・早ければ今年夏までに新雑誌としてリニューアルだそうな。詳しい事情はよく分かりませんが、これも昨今の出版不況のひとつの現象なのでしょうかね。
2007/1/27
今は外見には歌舞伎ブームですから・演劇界休刊は意外な感じがしますが、役者の問題や・観客の嗜好の変化やらいろいろ複合的な問題が絡んでいるようです。リニューアルしてどんな雑誌になることやら、こういう時は「原点に戻って・・」と言いたいところです(昭和30年代の演劇界は結構面白かったのです)が、 原点に戻って商売になるのかは 吉之助にはよく分かりませんけど。
2007/1/28
本日の日経新聞のインタヴュー記事で、ワルトラウト・マイヤー(ドイツの有名なワーグナー・ソプラノ)が「このごろドイツの歌劇場でドイツ語のオペラをやるのにドイツ語字幕が付くようになった」と嘆いていて・笑ってしまいました。文楽に日本語字幕がつくのと同じ状況があちらにもあるようですね。
2007/1/30
3月国立小劇場は玉三郎演出・主演による・森山治男作「蓮絲恋慕曼荼羅(はちすのいとこいのまんだら)」という新作歌舞伎だそうで、意欲的な試みだと思います。作家の掘り起こしも大事なことだと思います。玉三郎に初演してもらえるとは幸せなことですね。
2007/2/1
4月歌舞伎座の錦之助襲名披露の演目発表。錦之助は「菊畑」の虎蔵、「角力場」の長吉と与五郎など。悪くはないのですけど・せっかくの襲名なんだからもう少しシン を取る役をあげても良いのでは?と思いますけどねえ。いい資質を持っていますので・錦之助には期待をしたいです。
2007/2/3
本日は近くの町であったテノールの錦織健さんのリサイタルを聴いてきました。山田耕作や滝廉太郎らの日本歌曲中心のプログラム。この時代の歌曲は凛とした感じがあって良いなあとしみじみ思います。
2007/2/4
本日はメルマガ198号をお届けしました。当面メルマガは「時代と世話を考える」シリーズを中心に行きたいと思います。時代とは何かということに・話が傾きがちと思われるかも知れませんが、「時代」の定義は「世話ではないもの・写実ではないもの」ということです。世話を論じるためには・時代の様式の現れ方をもう少し研究しておく必要があります。これについてはいずれ記事を書きます。
2007/2/5
NHKのアーカイヴに保存されている番組がサイトで検索できるようになりました。試しに「歌右衛門」と入力してみて下さい。すごい量の番組が出てきます。こりゃあ、宝の山ですね。少しづつでも整理して公開を願いたいものです。
NHKアーカイブス保存番組検索
http://archives.nhk.or.jp/chronicle/list/search.do
2007/2/9
本日は歌舞伎座夜の部を覗いて来ました。六段目・七段目共に「平成の忠臣蔵」と言うべき・充実した出来でありました。やっぱり忠臣蔵は何度見てもいいですね。
2007/2/10
菊五郎の六段目の勘平は型が型として浮き上がらず・世話の動きのなかに自然に溶け込んで・申し分ない出来。七段目の吉右衛門の由良助は前半の酔態を交えての演技は柔らか味あって良い出来。幕切れの九太夫を地面に擦り付けての長台詞は悪くないですが・欲を言えばもう少しリズム感が欲しいところかな。
2007/2/11
仁左衛門と玉三郎を見ていると・七段目が平右衛門とお軽兄妹のための芝居だと言うことがよく分かります。華やかで楽しければ楽しいほど・この兄妹の哀しみが際立ってくるという不思議な現象は仁玉コンビならではの面白さです。これについては別の機会に何か書きます。
2007/2/14
まだだいぶ先の話ですが・秋にバレンボイムがベルリン国立歌劇場を率いて来日しますが、おそらくこれが本年クラシック音楽界の最大の話題かと思います。しかし、S席5万4千円は切符が高すぎますね。歌舞伎なら一等席3回行っても余ります。「トリスタンとイゾルデ」を聴くか最後まで悩みましたが・今回は滅多に見られない「モーゼとアロン」を聞くことにしました。
2007/2/17
サイトの「雑談」に「舞台の明るさ・舞台の暗さ」と言うテーマで歌舞伎の照明についての論考を短期連載することにします。このところ筆遅いので・ゆっくりと進みます。ここで紹介した三津五郎の談話が載っていた雑誌というのは地下鉄で配っていたフリーマガジンです。
2007/2/19
メルマガ199号の「ボヘミアン」は歌舞伎に関係なさそうで・実はあると言う記事ですが・要するに外側から歌舞伎を見るという趣向でして、「歌舞伎素人講釈」をずっと通してお読み下さっている方にはお分かりいただけると思います。「かぶき的心情」の関連記事を併せてお読みいただくとイメージが見えてくると思います。
2007/2/20
最近、エリック・ハイドシェックのCDが3枚発売されて・好評のようですが、そのなかの一枚、フォーレ・リサイタルがなかなか素晴らしい出来です。フォーレのピアノ曲はあまり知られてないですが、ドビュッシーとも違った色彩の煌きと揺らぎがあってなかなかいいですね。
ハイドシェック・フォーレ・リサイタル(KDC9)
2007/2/22
海老蔵ロンドン公演の「藤娘」・「かさね」はローレンス・オリヴィエ賞の「新舞踊創作部門」受賞を逃したそうです。受賞はロイヤルバレエ団の新作「クロマ」だそうです。残念ですが、しかし、英国で一生懸命新作バレエ作ってる人たちが・海の向こうからポッとやって来た伝統芸能に賞さらわれたではやってられんでしょう。まあ、順当なとこに落ち着いたということではないでしょうかね。
2007/2/23
歌舞伎学会誌「歌舞伎〜研究と批評」第38号に「GHQ機密報告書・検閲と日本演劇の現状」という記事が載っています。昭和22年に出された占領軍GHQの内部報告の全訳ですが、非常に面白い内容です。戦後歌舞伎がここから始まったのだなあということがよく分かります。歌舞伎界の問題点もよく浮き彫りにされています。
2007/2/24
本日は第7回公開講座を行いました。ご参加いただきましたみなさまには御礼申し上げます。今回は「急きたてる(アジタート)」と言うイメージをキーワードにして・歌舞伎の台詞の各時代の様式を読むということがテーマでしたが、シューマンの「謝肉祭」なども材料にして・ちょっと変わった視点からの分析ができたと思います。なお、次回は5月26日(土)を予定しております。
2007/2/25
サイトに昨年2月歌舞伎座の「組討」に関連して・同年10月に幸四郎が演じた「熊谷陣屋」についての観劇随想を掲載しました。
2007/2/26
残念ながらクリント・イーストウッド監督の「硫黄島からの手紙」はアカデミー賞・作品賞受賞はなりませんでした。このところ花粉症のせいか・熱っぽくて・筆がなかなか進みません。
2007/2/27
江戸文化歴史検定などの検定ばやりに便乗して、松竹は来年(2008)春に歌舞伎検定を実施するそうです。来年は4級のみ。3000人の受験を見越しているとか。
2007/3/1
3月歌舞伎座は「義経千本桜」通し。幸四郎の知盛、仁左衛門の権太、菊五郎の忠信と、これも先月の「忠臣蔵」同様に平成歌舞伎の水準を問う舞台になるでしょう。とても楽しみです。
2007/3/3
明日発行のメルマガで通算200号に到達することになります。(講座案内の臨時号は除く。)2001年1月に創刊号を発行しまして・6年2ヶ月で200号ということです。自分で言うのも何ですが・この内容で200号まで行けたというのは、まあ、それなりに誇れることでしょう。どこまで続くか・行けるとこまで行くつもりです。
2007/3/7
必要があって・このところソフォクレスのギリシア悲劇を読んでいます。特に「アンティゴネ」については気に掛かる点があります。これは心情論として読めますね。「歌舞伎素人講釈」で使うかどうかはまだ分かりませんが。ジュディス・バトラーの「アンティゴネ」論はフェミニズムに偏り過ぎのように思われます。
2007/3/8
今月23−30日にパリ・オペラ座(ガルニエ宮・正確には旧オペラ座と言うべき?)で、団十郎と海老蔵が歌舞伎公演を行うそうです。演目は「勧進帳」と「紅葉狩」ということで・現地観客の反応が興味あるところです。フランス語による口上もあるそうです。NHKが公演の模様を放映してくれるそうなので・楽しみにしていましょう。
2007/3/10
勘三郎の方は7月にニューヨークで2年ぶりの平成中村座公演だそうですが、演目は串田版「法界坊」だそうな。「義経千本桜」でも持って行ってくれた方が歌舞伎のためにも良かったと思いますけど。
「勘三郎の法界坊」
2007/3/11
5月歌舞伎座は1月にやったばかりなのにまた「勧進帳」だそうです。「天覧歌舞伎120年記念」ってちょっと苦しくない?「パリオペラ座凱旋」の方がまだ分かる。団十郎・菊五郎の組み合せとは言え、あまり同じ演目の繰り返しばかりやってると観客に見放されますよ、松竹さん。
2007/3/12
5月歌舞伎座・十七代目羽左衛門七回忌追善狂言が「女暫」とは?と思ったら、演じるのが萬次郎なんだそうで・なるほど納得。故人の鎌倉権五郎の勇壮な姿を思い出しますねえ。
2007/3/16
6月発売の篠山紀信撮影の玉三郎写真集の豪華愛蔵版が50万円だそうです。本物の舞台衣装の裁断した品とサイン入り押し隈付き(!)とは言え、何とも玉さまらしいバブリーな企画ですなあ。吉之助にはとても手は出ませんが。
2007/3/17
6月博多座は菊五郎・菊之助らによる「NINAGAWA十二夜」だそうで・吉之助は博多までは行けませんが、一昨年の東京初演を見逃した方には朗報かも。出来の良いエンタテイメントに仕上がってます。
「似てはいても・別々のふたり」
2007/3/19
ドイツの名テノール・エルンスト・へフリガー氏死去とのこと。87歳。へフリガーの歌った「ドイツ語訳による日本の歌曲」のCDは吉之助の最も大事なCDのひとつです。このCD(第1集〜第3集:東芝EMI)は現在廃盤ですが、再発を期待したいですね。へフリガーの録音ではシューベルトの歌曲集「美しき水車小屋の娘」とか・ワルターとのマーラー「大地の歌」の名唱が忘れられません。
2007/3/23
西日本中心の巡業で・東京での公演はないようですが、本年の近松座では何と「鏡獅子」をやるそうです。「鏡獅子」は壱太郎の演し物ですが、近松座という場で後継者に近松の良い作品を実地指導して行くのが藤十郎の務めじゃないですかね。こういうところに山城屋のええかげんさ・と言うかポリシーの無さが出てるようです。
2007/3/24
明日発行のメルマガ201号はサイトの「雑談」で連載している歌舞伎の舞台照明についての考察をまとめてお届けすることにしました。電気照明のなかった江戸の舞台は暗かった・それは確かにそうなのですが、そこに歌舞伎のふるさとがない場合もあると言うことです。そこに「歪(ひず)み)」があるということも言えるかも知れませんね。
2007/3/25
BSHiのパリ・オペラ座歌舞伎公演放送。団十郎さん、フランス語による口上お見事でした。「勧進帳」で舞台前に設えた花道は方角がどっちだかよく分かりませんでしたが、まあ、場所が違えばいろんな形があるものです。パリのみなさん、お楽しみいただけたようで・何よりです。
2007/3/26
団十郎のパリ公演の「勧進帳」はパリの観客が歌舞伎の明るい照明に慣れていないということで、照明暗めに調節して・影も出ていて・立体感も出ていましたね。いつもの「勧進帳」とは違う感じで・面白かったですね。ちょうどメルマガ201号で「歌舞伎の照明」のことを話題にしていたので・考える材料に良いタイミングでありました。
2007/3/28
先日のメルマガ201号の歌舞伎の舞台照明論に絡めて・今回のパリ・オペラ座の公演のことをサイトの「吉之助の雑談」にしたためましたので、ご覧下さい。
2007/3/31
来月2日から二代目錦之助襲名興行です。吉之助にとっても映画スターとしてのイメージが強い「錦之助」名ですが、今度は歌舞伎の名前として大きくして欲しいと思いますね。
本日は世界最高のコロラトゥーラ:エディタ・グルべローヴァのコンサートへ行って来ました。曲目はドニゼッティ、べッリーニのアリアなど。素晴らしい声とテクニックを堪能しました。
2007/4/4
錦之助襲名華やかにスタートしたようです。今月は新錦之助の虎蔵に富十郎の鬼一と・吉右衛門の智恵内が付き合う「菊畑」が見ものでありましょうかね。桜まっさかりの季節に「菊畑」というのも何ですが。
2007/4/5
サイトの「吉之助の雑談」では・短期連載になると思いますが・「GHQ報告書・戦後歌舞伎の出発点」ということで、歌舞伎戦後史の貴重な資料である報告書の注目点について触れてみたいと思います。
「GHQ報告書・戦後歌舞伎の出発点」
2007/4/6
ところで本日夜BS2で東山千栄子が最大の当り役ラーネフスカヤを演じた「桜の園」が放送されますので、関心ある方は是非ご覧下さい。来週は杉村春子のこれも有名な「女の一生」だそうです。古い映像でも定評があるものはやはりそれなりのものがあります。時代を越えて人の心を打ちますね。
2007/4/8
まだちょっと先の話ですが・5月26日の公開講座のご案内をサイトに掲載しました。今回は「舞踊の振りを考える」というテーマで、その辺をのんびりと散歩してみようかという趣向です。是非ご参加ください。
2007/4/11
本日は歌舞伎座の「菊畑」を幕見で見てきました。新錦之助の虎蔵はちょっと線が細い。姿は良いのだから・自信を持ってやれば良くなると思います。改めて思いましたが虎蔵というのは風情だけでは行かない・なかなか難しい役ですねえ。比較するわけではないが・梅幸の虎蔵が思い出されました。
2007/4/14
「菊畑」は面白い芝居なんですが・これ一幕だけだと「これは何の意味があるドラマなの」と思う方も当然いると思いますねえ。「奥庭」はあまり面白い場面じゃないですが・これを後につけないと「菊畑」が謡曲「鞍馬天狗」の種明かしだということは分かりません。ちょっとアレンジが必要かなあなどと思って舞台を見ておりました。
2007/4/17
名古屋までは行けませんが、三津五郎(源五兵衛)・小万(菊之助)・橋之助(三五郎)の顔合わせによる「盟三五大切」も面白そうであるなあ。
2007/4/18
5月26日に公開講座「舞踊の振りを考える」を開催予定ですが・その時に使用する映像の選択を終えましたので、これに沿ってお話の筋立て(流れ)を組み立てる作業に入っています。ちょっと変わった視点での舞踊の見方をお話ししたいと思っています。
2007/4/21
明日のメルマガ203号は、遅ればせながら本年2月歌舞伎座の「仮名手本忠臣蔵・七段目」に関する観劇随想をお届けします。このところどうも筆が進まないもので、ストック原稿の放出となりました。
「誠から出た・みんな嘘」
2007/4/22
5月演舞場、吉右衛門の「法界坊」の大詰「双面」ですが、法界坊と野分姫の霊はてっきり吉右衛門が演るのかと思いきや・野分姫役の染五郎が演るのだそうです。こういう演り方は半不精で・あまり良ろしくないと思いますがね。これでは双面のグロテスクな味わいが出ない。やはり法界坊役者が勤めるべきものだと思いますが。
2007/4/23
120年前の明治20年(1887)に井上馨邸で行われた「天覧歌舞伎」を同じ場所(現在は国際文化会館)で再現しようとの企画。今月25日には同所にて天皇・皇后両陛下が団十郎・菊五郎らによる「勧進帳」を鑑賞されるとのこと。5月歌舞伎座の「勧進帳」に「天覧歌舞伎120年記念」とあるのは、これのことらしいですね。
2007/4/27
本日は東京・新丸の内ビルのオープン。特設ステージで菊之助が「鏡獅子」を踊っていたのでちょっと見物。菊之助の弥生、ずいぶんそろりそろりと振りをなぞりますなあ。もうちょっと元気があっても良いのでは。後シテの方は勢いがありました。
2007/4/28
偉大なチェロ奏者・ロストロポービッチ氏死去。思い出されるのはカラヤンとの共演での・ドヴォルザークの協奏曲、R.シュトラウスの「ドン・キホーテ」の録音など。スケールの大きい演奏でありました。
2007/4/30
「19世紀の西欧芸術と江戸芸術」の関連として・サイトに「1875年・パリ」の記事をアップしました。1875年というのはパリ・オペラ座(先ごろ団十郎が「勧進帳」を公演したあのオペラ座であります)の開場の年であり、パリが近代都市に生まれ変わろうとする・その真っ最中という年です。
「1875年・明治8年・パリ」
5月歌舞伎座「切られ与三」は海老蔵(与三郎)と菊之助(お富)だそうで、これはちょっと見たい気がします。見染めの場も出るのは良いことですね。
2007/5/5
明日のメルマガ204号は「パリ・オペラ座の勧進帳」についての文章をお届けします。サイトの記事でもたまたま19世紀のパリをテーマにしており、パリ付いている感じですが、偶然とは言え・流れでそうなっております。やはり西欧文化の中心はパリなのですね。
「パリ・オペラ座の勧進帳」
2007/5/8
吉之助の邦楽の聴き方は多分に西洋音楽視点であることは確かですが、まあこれは仕方ないですね。民族音楽研究家・小泉文夫氏の著作は参考になるところが多いので・これはお奨めです。
松岡正剛の千夜一冊:第601夜:小泉文夫:「日本の音」
2007/5/9
サイトの「雑談」では舞踊のリズムについてちょっと考えます。舞踊のなかでリズムの刻みがどう言う効果を及ぼすかということです。プロコフィエフの「ロメオとジュリエット」はこのことを考えるのに格好の材料だと思います。
「機械的なリズム」
2007/5/10
「ロメオとジュリエット」と言えば・グノーの歌劇もありますが、今年の大晦日の歌舞伎座でのMETヴューイングではこれをやるそうです。ネトレプコとヴィラゾンという話題の組み合わせです。前回の「魔笛」の経験で言いますと・歌舞伎座はちょっと映画上映に向いていないような気がしますね。画面が小さすぎるのですよ。今回は行くか行くまいか。
2007/5/12
理由あってシェークスピアの「リチャード3世」を読んでますが、その関連でアル・パチーノ監督のドキュメンタリー「リチャードをさがして」を見たのですが、これがなかなか興味深い出来です。アメリカ人にとってのシェークスピアというのは・日本人にとっての歌舞伎にどこか似ているというか・もうちょっと遠い存在なんですなあ。
2007/5/13
「リチャード3世」を読んで気に掛かるキーワードは「良心」という言葉。それと「馬」という言葉です。「馬だ、馬をよこせ!馬の代わりに俺の王国をくれてやる、馬!」というのはなかなかの台詞ですね。これについて書くのはちょっと時間が掛かるかも。しかし、書いてみたいものです。
2007/5/16
今月国立劇場での前進座公演で真山青果の「新門辰五郎」をやっています。翫右衛門の古い舞台ビデオを見たことがありますが、実に久しぶりの上演ですね。前進座はアンサンブルが良いから期待できるでしょう。
2007/5/20
本日は世田谷パブリックシアターにて・三方橋懸かりという特設能舞台での「能楽現在形」による「鉄輪(かなわ)」を見てきました。夫に棄てられた女の激しい情念を能楽堂とは違う空間で生々しく見せました。
2007/5/21
謡曲「鉄輪」終了後にはシテ方・片山清司、野村萬齋ほかによるトークもありまして、そこでもなかなか興味深い話が聞けました。いずれにせよ伝統に甘んじず・現代に生きるべく試行錯誤することは本当に大事なことですね。
2007/5/22
これに関連してサイトの「吉之助の雑談」に「伝統芸能現代化の試み」という文章を短期連載します。
「伝統芸能現代化の試み」
2007/5/25
バレンボイムがベルリン・シュターツカペレを振ってマーラーの交響曲第9番をライヴ録音しました。(ワーナークラシックス)とても素晴らしい出来で、これは名演が多い同曲の録音のなかでも出色のものだと思いました。秋の来日が楽しみになってきました。
2007/5/26
本日は江戸博物館で8回目の公開講座。「舞踊の振りを考える」ということで、「娘道成寺」を中心にして・踊りの軸の安定性の大事さ・そこに日本舞踊とバレエの違いはない・ということなどをお話しました。ご参加いただきましたみなさんのご参考になりましたら・幸いです。
2007/5/29
4月ベルリン国立歌劇場でバレンボイムがマスネの歌劇「マノン」の新演出を出したのですが、これがなかなか素晴らしい出来です。マノンはネトレプコ、デ・グリューはヴィラゾンという話題のカップルで・歌もなかなか良し。これについてはそのうちサイトに書きます。
2007/5/31
六月歌舞伎座の「侠客春雨傘」で染五郎の長男・齋(いつき)君御初御目見得ということでめでたい事です。これから歌舞伎を長く見るつもりのお若い方は先行投資のつもりで・将来の幸四郎の御目見得を是非見てください。吉之助は染五郎・海老蔵・菊之助など若手の初舞台はほとんど見ていますから。ここまで30年以上待ったんだから、吉之助のお楽しみはこれからなのです。
六月歌舞伎座の「御浜御殿」の綱豊卿は台詞回しが良くて仁左衛門の当たり役。去年国立での梅玉も素晴らしかったですが、比べてみるのも一興かと思います。染五郎の助右衛門にも期待いたしましょう。
2007/6/4
歌舞伎座昼の「吉野川」は「小松原・花渡し」が付いて久しぶりの半通し。梅玉の久我助、魁春の雛鳥となれば思い出されるのは歌右衛門の定高ですが(この組み合わせが定番であったなあ)、藤十郎の定高も期待できると思います。
2007/6/7
今月の16日・17日のNHKハイヴィジョンで・先日歌舞伎座などであったMETオペラ・ビューイングの演目を一気に放送してくれるのは(「オネーギン」や「「清教徒」は見逃したので)有難いのですが、劇場でお金払って見た方はあまりに早い放送にちょっとご不満ではないのかな。結局、劇場でIT中継を見るメリットって大画面なのか?みんなで見て楽しむってこと?・・どうもねえ。
2007/6/9
「引窓」で与兵衛が濡髪の人相書を母に渡す決心をする場面について・「継母の自分よりも濡髪への愛の深さを知っての絶望」だと書いてある劇評を読んで仰天しました。これは「産みの母の愛とはこれほどまでに深いものなのかという感動」であると吉之助は思いますが。いろんな見方があるもんですねえ。「引窓」についてはそのうちメルマガに書きます。
2007/6/10
サイト「吉之助の雑談」で紹介したバレンボイムのウェスト・イースタン・ディヴァン・オーケストラの活動については、来週(17日)深夜のNHKハイヴィジョンでドキュメンタリーが放送されます。ご興味ある方はどうぞご覧下さい。
2007/6/11
サイトの「吉之助の雑談」は「破滅のパラダイム」ということで・話は「マノン・レスコー」から始まりますが、最近の吉之助はこういう入り方するのが多いですが・これ実は歌舞伎の女形論なのです。まだ書き掛けなのでどういう風に締まるか分かりませんが。まあ、お楽しみに。
2007/6/14
今月コクーンの「三人吉三」は幕切れに歌謡曲が流れるそうですね。歌舞伎じゃないですが昔、蜷川幸雄演出の「近松心中物語」(太地喜和子と平幹二郎の梅川忠兵衛)で森進一のオリジナル演歌がかかったのを思い出しますが・あんな感じかなあと想像しますが。あれも悪くなかったですよ。歌舞伎って結構懐深いのですね。
2007/6/17
NHKハイヴィジョンでMETでのタン・ドゥンの新作オペラ「始皇帝」世界初演を見ましたが、なかなか重い主題のオペラでありました。西洋人にとってやっぱり東洋はいつまでたっても謎なのでありましょう。作曲も演出も中国人なのに・そういう感じがするのはどうしてなのかねえ。しかし、ドミンゴはどんな役でも本当に素晴らしいですね。
2007/6/18
NHKハイビジョンのMETライヴ4本はMETの水準の高さを見せ付けてくれました。「清教徒」の上演も歌手といい・舞台といい・総合水準でも素晴らしいものでした。ネトレプコのエルヴィーラも評判通り満足できる出来でした。やっぱりオペラは映像付きで見るのが一番ですね。
2007/6/20
7月歌舞伎座は「NINAGAWA十二夜」の再演ですね。二年前の初演を見逃した方は是非どうぞ。できれば事前にシャークスピアの原作を読んでおくことをお勧めします。そうすれば面白さは倍になりますから。ちくま文庫の松岡和子訳がよろしいでしょう。
「十二夜」を記号論で読む
2007/6/22
今月の「御浜御殿」は悪くはないですが・全体として薄味の出来。仁左衛門の綱豊は期待しましたが・柔の方に傾き気味なのは染五郎の助右衛門のせいもあるかと思います。助右衛門は難しい役ですが・対話をただ受けに行くのではなく・綱豊に叩き返すようにすれば・対話に青果劇らしい緊迫感が出てくるのです。まあ、何回かやればコツがつかめてくるでしょう。
2007/6/23
「加賀鳶」についてはあまり書きたくないですが・黙阿弥の生きた台詞をしゃべれる役者がひとりもおらず・世話の残骸を見る思いでした。幸四郎と吉右衛門の舞台でこれですかね、いや嘆息、もうちょっとやれるかと思ったのにねえ。えっ、様式美?なるほどなるほど。黙阿弥の世話は型ものだと言う意識からまず抜け出ることですね。
2007/6/24
ブログに観劇ご感想を数行で書くのは言葉足らずでどうももどかしいねえ。「御浜御殿」について補足がてら(じゃなくてこっちが本編だが)観劇随想をメルマガでお届けしました。やっぱり長くなっちゃいましたね。サイトの記事は急いで書いたメルマガに若干加筆していますので・メルマガ読んだ方もサイトをご覧下さい。
「指導者の孤独」
2007/6/28
このところ暑いですねえ。当初書くつもりがなかったのですが・「加賀鳶」についても・メルマガに近日記事を書くことにしました。七五調の台詞廻しについて触れたいと思います。ただ今度の日曜には出ないと思います。
2007/6/30
本日は世田谷パブリック・シアターで野村萬齋・白石加代子ほかによる「国盗人」を見てきました。シェークスピアの史劇「リチャード三世」の狂言への翻案ということでしたが、強引に狂言にはめる感じではなく・適度に無国籍演劇になっていて・良かったのじゃないでしょうか。ところで戴冠式の場面が歌謡曲のカラオケバーみたいになるのは吉之助の好みではないですが・コクーンの「三人吉三」と言い・あれが当世風なんですかね。
まだ完全な形になりませんが、メモの形で残しておきます。シェークスピアの戯曲においては韻律が重要であり・また言葉遊びの要素があることは承知しています。これを日本語に移すのに翻訳者が苦労するのは解るけれども・そもそもシェークスピアの韻律自体に滑稽味があるものなのでしょうか。それは駄洒落か語呂合わせのような滑稽味を以った形で日本語に移さねばならないものですかね。むしろ台詞のリズムに目を向けた方向もあり得るのじゃないかな。
萬齋はどこかで「狂言イコール滑稽という言われ方は好きではありません」と語っていましたが、この「国盗人」ではやはり滑稽がキーになっていたように思います。もちろんそのお陰で座りが良くなっているのですけどね。しかし、「リチャード三世」の場合なら敢えて滑稽に背を向けても良かったのではという気もしました。白石加代子の演技にその取っ掛かりがあったようです。
2007/7/3
異形(この場合リチャードの容姿のこと)は滑稽の要素にももちろんつながりますが、破壊への衝動とか・場合によっては崇高さとか・多様な要素に連関します。滑稽さにあまり傾くと・リチャードの性格の多様性が弱くなるかも知れませんね。「国盗人」は狂言への翻案なのだから・その辺は想定の範囲かも知れませんが。
2007/7/6
9月歌舞伎座の秀山祭の演目配役が発表されましたが、これを見ると幸四郎は出ないし・演目も陣屋と清正はともかく・何でこれが初代吉右衛門?のもあるし、二年目にしてコンセプト頓挫というとこですね。それにしても役者さんみんな我が儘ですから・演目配役組む方のご苦労をお察しします。
2007/7/7
サイトの「西欧世紀末芸術と江戸芸術」のシリーズに「歌舞伎の水彩画のイメージ」という記事を加えましたので、ご覧下さい。
「歌舞伎の水彩画のイメージ」
2007/7/10
今月の歌舞伎座は「NINAGAWA十二夜」ですが・2年前の初演と多少演出を変えたとこもあると聞きますし、菊之助も「今回は自信ある」とインタビューで公言しているので見たいのですが、いまのところ時間がとれそうもないので・今回はパス。歌舞伎チャンネルを期待してます。
2007/7/14
今月16日から勘三郎のニューヨーク平成中村座公演だそうで・今回はテレビ中継はないのでしょうかね。さて、サイトの「吉之助の雑談」でYouTubeで見つけた面白いKABUKIのビデオを紹介しましたので・ご覧ください。
「The Love Suicide at Sonezaki」
2007/7/15
本日のメルマガは先月の歌舞伎座の「加賀鳶」についての観劇随想をお送りします。メルマガでは写真を添付できなかったので・サイトに六代目菊五郎の道玄の写真を掲載しました。六代目の凄みのある道玄の舞台を想像して下さい。ところで・海老蔵さんが楽屋の風呂で転んで怪我して休演だって・・・打ち所が悪けりゃトンデモナイことだってあるのだから。お風呂場では足元に気をつけましょ
「写実の黙阿弥のために」
2007/7/19
NY平成中村座の「法界坊」での勘三郎の台詞の三分の一は英語だそうですね。勘三郎もなかなか気合い入っているようですが・ニューヨークっ子に英語歌舞伎が受けるのか、その辺も気になりますが、評判はそろそろ入ってくるかな。
2007/7/20
「法界坊」のNYタイムズの批評はとても好意的ですね。「Guilty Pleasures」、
ちょっといかがわしい・やましさのあるところの楽しみということかな。これは勘三郎も大喜びでしょうね。
2007/7/21
人間国宝重要無形文化財保持者)認定で新たに狂言から野村万作、文楽から竹本綱大夫・鶴沢清治、長唄の杵屋巳太郎他とのこと。おめでとうございます。
2007/7/22
もうすぐサイトアクセス20万が見えてきましたので・御礼企画として「歌舞伎素人講釈を読むためのガイド」を新設しました。だいぶ記事が増えまして・どこから読み始めたらいいのか・ということもあるようなので・キーワードを取っ掛かりにして読んでみてください。
「歌舞伎素人講釈」を読むためのガイド
2007/7/25
書き掛けの題材が数本あって・寄り道したりして書いているうちに・筆が進まなくなりまして、やっぱり物事はひとつひとつ片付けなくてはならぬなあと思いました。メルマガの方はちょっと間があくかも知れません。寄り道の原因はシェークスピアです。
2007/7/27
今月はパスのつもりでしたが、結局、歌舞伎座の「十二夜」見てきました。流れが多少スムーズになった感はあるけど、全体の感想は二年前の初演とそう変わらず。しかし、日本のシェークスピア上演史に残せる上質のエンタテイメントにはなっていると思いますが。
2007/7/30
サイト「吉之助の雑談」で「十二夜」の考察を短期連載します。先日の「NINAGAWA十二夜」についても触れる予定です。もう「十二夜」について書くことはあるまいと思いましたが、名作というのはやっぱり掘るといろいろ出てくるものです。
「暗喩としてのシザーリオ」
勘三郎のNYでの「法界坊」は今月25日NHKハイビジョンで放送されるそうです。「国盗人」も10日教育TVで放送だそうで・話題のものを早々と放送してくれるのは有難いことですね。
2007/8/4
本日朝刊にでかでかとリニューアル「演劇界」の広告が。まだ実物を見ていませんが・どんな誌面になっているのでしょうかね。変わらないのも困るが・変わりすぎるのも・・。しかし、歌舞伎をずっと記録してきた貴重な雑誌ですから・頑張ってもらいたいものです。
2007/8/6
リニューアルした「演劇界」はMOOK本になっちゃったんですね。「家庭画報」の歌舞伎特集号?という感じか。しかし、読者のニーズが見極めにくいこの時代に雑誌作りというのも大変なのだなあと思いました。
2007/8/9
8月歌舞伎座の「裏表先代萩」はNY凱旋の勘三郎の政岡と仁木をまとめて見られるのが興味深いところ。三津五郎の勝元も期待できるでしょうね。
2007/8/11
暑くて筆が進まないので・メルマガの間がだいぶ開いてしまいました。サイト「雑談」で連載中の「暗喩としてのシザーリオ」をまとめて・209号で明日お届けします。
2007/8/13
本日は本の紹介。安藤鶴夫にはラジオ放送脚本ですが・三代目大隈大夫を主人公にした「芸阿呆」といういい作品がありましてねえ。これは吉之助の好きな作品ですが、残念ながらこれは「安藤鶴夫作品集」でないと読めません。お手軽に手に入るのではこれがお奨め。「文楽・芸と人」(朝日選書)
松岡正剛の千夜一冊「文楽・芸と人」
2007/8/16
おかげさまでサイト「歌舞伎素人講釈」のアクセスが20万を越えました。サイト開設しまして・6年半掛かりました。ひとつの区切りというということですが、この重い内容でこれだけ長く続いているのは我ながらそれなりの快挙でしょうねえ。まだまだ続きますよ。これからも応援よろしく。
2007/8/17
連日暑い日が続きますねえ。さてサイトに「歌舞伎素人講釈を読むためのガイド」としてふたつめのキーワード「九代目市川団十郎」をアップしましたので・ご覧下さい。
「歌舞伎素人講釈を読むためのガイド:九代目市川団十郎」
2007/8/25
サイト更新に間が開きましたが、イタリア旅行から本日帰ってきたところです。ベネチア・フィレンツエ・ローマなどを周遊してきました。歴史の積み重ねは圧倒的ですね。いずれこの関連の記事もサイトでアップする予定です。
写真上はベネチアの船着き場、写真下はベネチアのサンマルコ広場
2007/8/26