(TOP)         (戻る)

吉之助の雑談48(令和7年7月〜12月)


〇今回はホンの雑談

イヤ暑いですねえ。関東の梅雨入りは先月(6月)10日頃であったようですが、その後梅雨らしい気配もないまま、ただただ暑いばかりの6月でしたねえ。梅雨はどこかに行っちゃったのでしょうかね?そもそも吉之助は暑いのが大の苦手で、暑くなると頭の回転が鈍くなって執筆ペースが落ちます。異常気象のせいで、今年は書けなくなるのが例年より半月ほど早い気がします。と云うわけで、今回はホンの雑談となります。

さて今年(令和7年・2025)の歌舞伎の最大の行事は、もちろん八代目菊五郎&六代目菊之助襲名披露興行です。現時点では、5月・6月と東京・歌舞伎座での二か月に渡る興行が終わったところです。続いて今月(7月)は、5日から大阪・松竹座で襲名興行が始まります。新・菊五郎は慣れっこのことでしょうが、新・菊之助にとっては・このようなスポットライトがあたった状態での長丁場は未経験のことなので大変なことと思いますが、何とか無事に乗り切ってもらいたいと願うばかりです。しかし、一昨日・7月1日での松竹座での「船乗り込み」でのYoutubeライヴを見た印象では、菊之助は表情も元気そうであったし・(6月には具合が悪そうだった)喉の状態も回復したみたいなので、どうやら心配することはなさそうです。8月になったらゆっくり休んでください。吉之助も今月(7月)は大阪に遠征して舞台を拝見する予定にしていますから、追って観劇随想を書くつもりです。

別稿にも書きましたけど、今回の襲名披露はもちろん新・八代目菊五郎がメインですけれど、或る意味それ以上に新・六代目菊之助お披露目興行の色合いが強いものになったと思いますね。菊之助が鮮烈な印象を与えてくれました。「大型新人誕生の予感」とでも云うか、とは云えまだ11歳のことだから・これからの先輩の指導や本人の修行次第ですけど、とても良い資質を持っていると思いますね。若い歌舞伎ファンは、今現在の菊之助の舞台をしっかり目に焼き付けておいて欲しいと思います。そのことをきっと将来自慢出来ると思います。長く歌舞伎を見続ける愉しみはそう云うところにあるのですから。

ところで今年(令和7年・2025)は、もし十八代目勘三郎が存命であれば、この5月30日に70歳の誕生日を迎えたはずの年でした。これについては記念記事「十八代目勘三郎へのオマージュ」(これは野田秀樹作の「足跡姫」の観劇随想)を書いたので、そちらをご覧ください。本年8月歌舞伎座では、勘三郎が平成13年(2001)に初演した「野田版・研辰の討たれ」を、息子の勘九郎が初役で勤めるそうです。「野田版・研辰」は勘三郎のキャラがあまりに強過ぎるために他の役者での再演が難しかろうと諦めていた作品ですが、初演から24年後に勘九郎が再演することで、本作も「古典」として定着することになるでしょうかね。吉之助も舞台を期待しています。

吉之助にはもうひとつ、今年が節目になる大事な事項がありまして、それは「三島由紀夫・生誕100年」と云うことです。三島についても何か記念記事を書くつもりで材料を探していましたが、適当な題材がやっと見つかりましたので、そのうち執筆に取り掛かるつもりです。とは云えこの猛暑のことですから、書くのはゆっくりペースになりますから、気長にお待ちください。

(R7・7・3)



 

(TOP)         (戻る)