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録音(2011年)


○2011年7月26日ライヴ-1

パラディス:シチリア舞曲、チャイコフスキー:懐かしい土地の思い出〜メロディー、クライスラー:美しきロスマリン、愛の悲しみ

イヴリー・ギトリス(ヴァイオリン独奏)

カティア・ブニアティシビリ(ピアノ独奏、パラディス)
ユージャ・ワン(ピアノ独奏、チャイコフスキー)
マルタ・アルゲリッチ(ピアノ独奏、クライスラー2曲)
(ヴェルビエ、ヴェルビエ音楽祭)

我が道を行くギトリス節で、ジプシー・ヴァイオリンのようなすすり泣くような歌い回しはアクが強いですが、パラディスのシチリア舞曲とチャイコフスキーのメロディーはゆっくりしたテンポで弱音を生かした旋律の息を深く歌って、独特の鄙びた味わいがなかなか楽しめます。アルゲリッチとのクライスラーの2曲に関しては、緩急を大きく付けたギトリスの語り口にアルゲリッチの伴奏が付いていけてないような感じがちょっとあります。


○2017年7月26日ライヴー2

ショスタコービッチ:二つのヴァイオリンのための5つの小品

アンネ・ゾフィー・ムター(ヴァイオリン独奏)
レオニダス・カヴァコス(ヴァイオリン独奏)
デニス・マツエフ(ピアノ独奏)
(ヴェルビエ、ヴェルビエ音楽祭)

自作のバレエ音楽などから編曲した親しみやすい旋律の5つの小品で、ショスタコービッチの別の側面が聞けます。第1曲プレリュードや第3曲エレジーではムターとカヴァコスのふたりがゆったりと美しい旋律を奏で、どこか哀愁を感じさせます。第2曲ガヴォットや第4曲ワルツも決して明るい一方ではなく悲しみを秘めているところがショスタコービッチの感性なのだろうと思います。ムターとカヴァコスがよく息の合ったところを聴かせます。


○2017年7月26日ライヴー3

ルトスワルスキ:パガニーニの主題による変奏曲

マルタ・アルゲリッチ(ピアノ独奏)
エフゲニ・キーシン(ピアノ独奏)
(ヴェルビエ、ヴェルビエ音楽祭)

リズム感が鋭く、音楽が疾走するが如し。 アルゲリッチとキーシンという二人の名手の気迫のぶつかり合いが凄まじく、激しいリズムの奔流に息をつかせるところがありません。実に見事な演奏です。


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