1974年録音
R.シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」
ルドルフ・ケンペ指揮
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
(ロンドン、ロイヤル・アルバート・ホール、プロムス公演)実直でケレン味のない表現は、ケンペの人柄を表しているようです。ロイヤル・フィルは低音が不足気味なのと、戦闘の場面など機能性で物足りない面があります。またコンサート・マスターのソロ・ヴァイオリンと木管ソロに遊びが不足。真面目すぎるのです。そういう不満はありますけれど、テンポをきちんと取って造型はしっかりしているので安心して聴けます。R.シュトラウスのツボを心得て各場面を的確に描き分ける指揮ぶりが、さすがケンペであるなあと思います。