バーンスタインの録音 (1981年)
コープランド編:アメリカの古い歌
マリリン・ホーン(メゾソプラノ独唱)
ニューヨーク・フィルハーモニック
(ニューヨーク、エイヴリー・フィッシャー・ホール)
どこか郷愁の誘う感じで、アメリカ版のオーヴェルーニュの歌と云った感じ。コープランドの編曲は奇をてらうところはまったくなく、原メロディーの雰囲気をよく生かしています。こうした曲ではバーンスタインの伴奏と言っても腕の振るい様はないので、ここでの主役はホーンの歌唱です。言葉を明確にして旋律をたっぷり歌うのが、こうした民謡の場合大事なことだと思いますが、第1曲「ささやかな贈り物」、第7曲「川のほとりで」など、ホーンは深みのある力強い歌唱で聴かせます。第4曲「猫を飼ってきた」、第6曲「チンガリン」のようなリズム感のある曲では、声色をダイナミックに変化させ、アクロバチックな巧さを見せて聴衆を喜ばせています。