(戻る)

ショルティの録音(1993年)


○1993年2月6日〜6日ライヴ−1

メンデルスゾーン:交響曲第4番「イタリア」

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(ウィーン、ウィーン楽友協会大ホール、英デッカ・スタジオ録音)

第1楽章冒頭からみずみずしい響きが湧き出して・鮮烈な印象を与えます。この快速テンポの第1楽章は表情がすみずみまで生きています。この曲では第1楽章の出来があまりに素晴らしくて・他楽章が地味に感じられるきらいがありますが、構成力のしっかりしたショルティの演奏でもやはりそういう感じが若干あります。しかし、中間楽章を重くせず・軽めにしてサラリと流したのはバランスが良くて成功していると感じられます。


○1993年2月6日〜6日ライヴ−2

ショスタコービッチ:交響曲第5番

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(ウィーン、ウィーン楽友協会大ホール、英デッカ・スタジオ録音)

ウィーン・フィルの柔らかめの響きがショスタコービッチのこの曲の恐怖感・不安界をマイルドなものにしていると感じられます。第1楽章がその好例ですが、聴き手に情念を鋭く突きつけるのではなく・過去の回想なような悲歌(エレジー)のように聞こえてくるのです。第3楽章でも決して暗く絶望的になることはありません。そこはやはりウィーン・フィルのショスタコービッチであるなあと思います。第2楽章はリズムが斬れて・皮肉な面白さがよく出ています。第4楽章は力演で、ショルティはウィーン・フィルからめいっぱいの力を引き出していると感じられます。



(戻る)