(戻る)

録音(2018年)


〇2018年6月24日ライヴ

サラサーテ:カルメン幻想曲 作品25

ギル・シャハム(ヴァイオリン)
江口玲(ピアノ)
(東京、紀尾井ホール)

当日のアンコール曲目ですが、早いテンポで斬れのあるボウイングを披露して生き生きした演奏で、聴衆を沸かせます。シャハムの良さがその演奏もありますが、音楽することをの愉しさを教えてくれる・そのステージマナーでしょうか。


○2018年6月26日ライヴ

楽譜集「クロード・ドビュッシーの墓」(1920)から、マリピエロ:レント、 バルトーク::ソステヌート・ルバート、 グーセンス:ドビュッシーを讃えて、 ストラヴィンスキー:管楽器の為のサンフォニーの断章「ドビュッシーの思い出」、デュカス:遥かに聞こえる牧神の嘆き
ドビュッシー:映像第1集、映像第2集、練習曲より5曲(四度のために、八本指のために、半音階のために、対比的な響きのために、アルペジオのために)

ピエール=ロラン・エマール(ピアノ独奏)

(アルハンブラ宮殿、アラヤネスの中庭、ドビュシー没後百年記念リサイタル)

楽譜集「クロード・ドビュッシーの墓」は、ドビュッシーが没した2年後の1920年にフランスの音楽雑誌「リヴュ・ミュジカル」が追悼号を出して、十人の作曲家が追悼の曲をドビュッシーに捧げた楽譜集が付録に添付されていたもの。珍しい曲ばかりですが、追悼の気分のせいか、沈痛な趣のものが多いようです。エマールのドビュッシーは音が硬質で音の粒がそろって、光が煌めくようで、とても素晴らしいと思います。 その色彩感の豊かさは、ドビュッシーの音楽の本質をよく掴んでいると思います。特に動的なパッセージにおいてはリズムの揺れが実に美しく、映像第1集の「水に映る影」、「動き」、第2集の「葉づえを渡る鐘」、「金色の魚」など、イマジネーション豊かで魅了されます。


〇2018年6月26日ライヴー2

メンデルスゾーン:ロンド・カプリチオーソ op.14

イノン・バルナタン(ピアノ独奏)
(東京、トッパン・ホール)

音色が柔らかく、ロマンティックな雰囲気が立ち込めます。


○2018年12月16日ライヴ

シューマン:幻想小曲集 op.73 (チェロ編曲版)、ショスタコービッチ:チェロ・ソナタ ニ短調 Op.40, サン・サーンス:組曲「動物の謝肉祭」(室内楽版)

マルタ・アルゲリッチ(ピアノ独奏)
ミッシャ・マイスキー(チェロ独奏)
アントニオ・パッパーノ(ピアノ)、竹澤恭子・豊嶋泰嗣(ヴァイオリン)
聖チェチーリア国立アカデミー管弦楽団のメンバー
(ローマ、聖チェチーリア・ホール、別府アルゲリッチ音楽祭 in ローマ)

アルゲリッチとマイスキーのシューマンの幻想小曲集は、全体にテンポ早めでちょっとセカセカして余裕がない感じで、聴いていて少々不満が残ります。 第3楽章などアクセントが強すぎて違和感があります。これは活気があるのとはちょっと違います。アルゲリッチのリードが強いように思われますが、マイスキーはもう少し遅めのテンポで深い息遣いを以て旋律を歌い込んでもらいたいと思います。 一方、ショスタコービッチのチェロ・ソナタの方は、曲の性格が演奏のスタイルに合っているのか、さほど違和感を覚えません。 マイスキーのチェロも、シューマンの時の窮屈さから開放されて、ショスタコービッチでは生き生きしているように思います。もっとも第1楽章はもう少し鋭さが欲しい感じがしますが、リズムが前面に出る第2楽章と第4楽章が 最も体質に合っているようです。第3楽章ラルゴは祈りの感情がよく出ています。 サン・サーンスの「動物の謝肉祭」(室内楽版)は、パッパーノがリードを取っての演奏ですが、室内楽版は響きがスッキリしているので、聴きやすい。リズムの斬れがとても良くて表情が生き生きしており、楽しめる演奏に仕上がりました。


(戻る)