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レヴァインの録音 (2000年〜  )


○2002年9月23日ライヴ

メトロポリタン・オペラ・ガラ
ジェルダーノ:歌劇「フェードラ」第2幕

プラシド・ドミンゴ(イパノフ)、ミレルラ・フレーニ(フェードラ)
サン・サーンス:歌劇「サムソンとデリラ」第2幕
プラシド・ドミンゴ(サムソン)、オルガ・ボロディナ(デリラ)
ヴェルディ:歌劇「オテロ」第4幕
プラシド・ドミンゴ(オテロ)、ルネ・フレミング(デズデモナ)
メトロボリタン歌劇場管弦楽団
(ニューヨーク、メトロポリタン歌劇場、ガラ・コンサート)

ドミンゴをメインにしたガラ・コンサートで・どの作品でもドミンゴの魅力が発揮されていますが、やはり「オテロの死」での威厳のある歌唱が見事です。「オテロ」ではフレミングのデズデモナも 哀切な情感のこもった素晴らしい歌唱を聴かせます。他の2作品はテノールよりはソプラノの聴き所が多い幕ですが、「フェードラ」ではフレー二、「サムソンとデリラ」はボロディナがそれぞれ見事な歌唱です。レヴァインは手馴れた職人芸的なサポートを見せます。 特に「フェードラ」は華麗な音楽造りで・間奏曲もなかなか聴かせます。


○2008年2月16日ライヴ

プッチー二:歌劇「マノン・レスコー」

カリタ・マッティラ(マノン)、マルチェロ・ジョルダーニ(デ・グリュー)
ドゥウェイン・クロフト(レスコー)、ダーレ・トラヴィス(ジェロンテ)
ジーン・パニカール(エドモンド)
メトロボリタン歌劇場管弦楽団
(ニューヨーク、メトロポリタン歌劇場、ガラ・コンサート)

プッチー二の旋律の魅力を堪能させてくれる充実した演奏です。歌手陣が粒揃いで、第1幕のアミアンの酒場は演出も含めて・アンサンブルの良さが見事。マッティラとジャスダー二の歌唱は輝かしく・伸びやかで、表現するところに不足ありません。レヴァ インの指揮はプッチーニの揺れる旋律をよく歌わせて、これも素晴らしいサポートです。


〇2009年12月19日ライヴ

オッフェンバック:歌劇「ホフマン物語」

ジェーセフ・カルーヤ(ホフマン)、ケイト・リンジー(ニクラウス/ミューズ)、
アラン・ヘルド(リンドルフ/コッペリウス/ミラクル/ダペルトゥット)、キャスリーン・キム(オランピア)、
エカテリーナ・グバノヴァ(ジュリエッタ)、アンナ・ネトレプコ(ステラ/アントニア)
メトロボリタン歌劇場管弦楽団
(ニューヨーク、メトロポリタン歌劇場、バートレット・シャー演出)

バートレット・シャーの演出の豪華な舞台も素晴らしく、歌手も揃って見応えのある出来栄えでしたが、まず素晴らしいのはレヴァインの指揮のオケで、表現がみずみずしく、緩急自在でオッフェンバックの音楽の魅力を十二分に引きだしています。レヴァインの息に乗った歌手・合唱が実に楽しそうに歌ってます。特に出来の良いのが、狂言回しになるリンジーのニクラウス/ミューズ二役、ヘルドのリンドルフ他四役で、歌唱も良いが、演技力が抜群です。ネトレプコのアントニアは感情が迫って聴き応えのある歌唱。カルーヤはもう少し声にナイーヴさが欲しい感じはするが、全幕通してホフマンの生真面目さに一貫性をもたせた演出の考え方でしょう。


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