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カラヤンの録音(1977年1〜12月)


○1977年1月5〜7日−1

ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲

カール・ハインツ・ツェラー(フルート独奏)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
(ベルリン、ベルリン・フィルハーモニー・ホール、EMIスタジオ録音)

ベルリン・フィルの響きには・もちろんフランスのオケのような透明感ではないのですが、何とも濃厚な柔らかい響きが魅力的です。その低音の効いた響きが濃厚さを一段と高めていて、印象派の油絵を見る思いがします。それでいて音楽が決して重くなっていません。映像の輪郭をぼかしたなかでロマンティックな雰囲気が漂います。ツェラーのフルート・ソロが美しい旋律を息長く歌い上げ、カラヤンの作り出す雰囲気の上に実に軽やかに舞っています。


○1977年1月5〜7日−2

ドビュッシー:交響詩「海」

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
(ベルリン、ベルリン・フィルハーモニー・ホール、EMIスタジオ録音)

同日録音の「牧神の午後への前奏曲」と印象は同じですが、この曲では三つの部分がしっかり組み合わさった構成力が強く感じられます。オケの作り出す条件の移り変わり・蠢きというものが、的確に描かれています。フランスのオケとは感触は違えども、確固とした世界が感じられる演奏なのです。第1曲「海上の夜明けから正午まで」は聴き手を世界のなかにグッと引きこむ力を感じさせます。第3曲「風と海との対話」では音の煌めきが魅力的で・躍動感があり、聴き終わって「音の絵画」を聴いたという充実感を感じます。


○1977年2月18日、21日、3月9日

ワーグナー:ジークフリート牧歌

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
(ベルリン、ベルリン・フィルハーモニー・ホール、独グラモフォン・スタジオ録音)

テンポをゆっくり取って、ベルリン・フィルの弦をよく歌わせています。暖かい情感を感じさせる良い演奏に仕上がっています。


 

 

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