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ガーディナーの録音 (2000年〜    )


○2009年6月ライヴ

ビゼー:歌劇「カルメン」

アンナ・カタリーナ・アントナッチ(カルメン)、アンドリュー・リチャーズ(ドン・ホセ)
アンナ・キャサリーン・ギレット(ミカエラ)、ニコラス・カヴァリア(エスカミリオ)

モンテヴェルディ合唱団
オルケストル・レヴォシュネル・エ・ロマンティク
(パリ、オペラ・コミック劇場)

オペラ・コミック形式で、小編成オケの軽いスッキリと抜けの良い響き・軽快なテンポが心地良く、歌手も無理に力む必要がないので・自然に世話物オペラの味が出ているということかと思います。表現の細やかなところが写実に感じられます。普段聞き慣れたグランド・オペラ形式の重い響きも情念がこもった感じで棄て難いところがあるのは事実で、第4幕などはさすがにこじんまりした印象は否めませんが、表現がとても新鮮です。どろどろとした厚い泥絵の具を取り去って、どこか透明な水彩的な味わいを覚えます。ガーディナーは早めのインテンポにとって・歯切れの良い表現。歌手陣も粒が揃っていて聴かせます。


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