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べームの録音 (1972年)


○1972年4月22日ライヴ

ヴェルディ:歌劇「オテロ」〜二重唱「すでに夜もふけた」
R.シュトラウス:楽劇「サロメ」〜フィナーレ

フランコ・コレルリ(オテロ)、テレサ・ツィリス・ガラ(デスデモーナ)
ビルギット・ニルソン(サロメ)
メトロポリタン歌劇場管弦楽団
(ニューヨーク、メトロポリタン歌劇場、支配人ルドルフ・ビング引退記念ガラ・コンサート)

ヴェルディはベームにとって珍しいレパートリーのように思いますが・録音がないだけで、オペラ・ハウスでは結構ヴェルディも振っているようです。コレルリのオテロは線の太い英雄的な歌唱で、愛の二重唱にしてはもう少しデリカシーが欲しい気もしますが、コレルリの「オテロ」全曲を聴いてみたいものです。「サロメ」は当日のガラ・コンサートの最大の目玉と言えるもの。ベームのお得意だけに・管弦楽の響きからして違っていて・透明で素晴らしいと思います。ニルソンの歌唱も声の輝き・感情表現が素晴らしく・圧倒的なクライマックスを作り上げます。


○1972年6月

R.シュトラウス:交響詩「死と変容」

ドレスデン国立管弦楽団
(ドレスデン、独グラモフォン・スタジオ録音)

ドレスデン国立管の艶やかな弦が、とても魅力的です。ベームはテンポを速めに取って、旋律を直線的に歌い上げていきます。引き締まった表現ですが、これがオケの個性と実によくマッチしています。特に後半の盛り上げが見事です。


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